Column

第1回 キオクと香り

大切な思い出から、ときには忘れてしまいたいことまでも、自分の意思に関係なく記憶と結びついている香り。日々の生活を豊かにしてくれる香りもあれば、悪臭など臭い(ニオイ)によって不快感がうまれることもあり、香りのもつ効果は様々ですが、香りはダイレクトに感情に結びついています。例えば、“街中でふと感じた香水の香りから、昔の恋人や当時の思い出が蘇る”こんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。ときに嗅覚は視覚で得る情報よりも大きな効果をもたらすことがあります。

私がはじめて香りのパワーを実感したのは、旅行のお土産で買ったエッセンシャルオイル(アロマ)がきっかけでした。ずっと憧れの地であったクロアチアを訪れたとき、思い出に残るその土地の名産を買って帰りたいと探していました。念願叶った旅の思い出としてなにか残せるものを。なかなかピンとくるものがなかったのですが、宿のオーナーさんに地元で人気のアロマショップを教えていただきました。店内に入るとたくさんのアロマの瓶やキャンドル・バスソルトたちがところせましと並び、風とともに心地良い香りが広がっていたのです。
商品はクロアチアで採れたラベンダーやオーガニックハーブなどを原料に作った天然製品とのこと。パッケージは可愛いしクロアチア産だし、なによりそこに広がる良い香りがとても気に入り即決。帰る直前に再訪するほどお気に入りの空間でした。

エッセンシャルオイルやバスソルトがひしめく店内