Column

第10回「ピーマンパワーの秘密」


今回で最後の私からのメッセージ。
たぶん、野菜の中でも嫌いな人が多い「ピーマン」を取り上げます。

 「ピーマン」をよく食べますか?
野菜炒めややきそば、焼肉のときくらいしか食べていないっていう人、多いと思います。
それではピーマンのすごいパワーの秘密をお教えしましょう。

ピーマンはナス科トウガラシ属の野菜です。世界的には、ピーマンやパプリカ、シシトウやトウガラシも同じ仲間なんです。
正式には野菜として食べられるピーマンやパプリカなどは甘味種、主に香辛料として利用されるトウガラシやハラペーニョなどは辛味種というふうに分けられています。
トウガラシの中にも、シシトウや万願寺トウガラシ、甘長トウガラシなど、辛味がなく、糖度が高い甘トウガラシもあります。

ピーマンという呼び名は、フランス語でトウガラシを指す「piment」(発音は「ピマン」と「ピーマン」との中間)が起源と考える説と、
スペイン語でトウガラシを指す「pimiento」(ピミエント)がなまったという説の両方があります。
ちなみにフランス語のピーマンは「poivrons」(ポワヴロン)。「パプリカ」はハンガリー語で。英語では「sweet pepper」や 「bell pepper」と呼ばれています。

ピーマンは、最近ではハウスものが出回り、一年中見かけるようになりました。
高温を好み、多湿と乾燥には弱い野菜なので、日本では冬から春にかけてはハウス栽培が行われています。
そのころは温暖な宮崎県と高知県のピーマンが店頭に並んでいます。
その他の地域では5月ころに植え付けされ、7~10月ころにかけて収穫されるのが一般的です。
赤や黄色などのカラフルなパプリカですが、これは完熟した状態のもので、未熟なものはピーマンと同様、緑色なのです。
緑色から色が変わるには3~5週間以上もかかります。

色による栄養効果の違いがあります。
未熟な緑色はクロロフィル(葉緑素)の色です。強い抗酸化作用があり、ガンの予防に期待できるほか、貧血改善やコレステロール値を下げたり、小腸や大腸に付着した不純物を対外に排出する働きがあります。
腸がきれいになるということは便秘が解消され、新陳代謝がよくなり、ダイエットや美肌効果も期待できるというわけです。
ちなみに、赤い色素は「リコピン」や「カプサンチン」、黄色やオレンジ色の色素は「βカロテン」です。
これらも抗酸化作用があり、活性酸素を除去する効果があります。

ピーマン、パプリカともに、ビタミンCやE、βカロテンが含まれ、食物繊維も豊富です。
意外にもビタミンCはレモンより多く含まれています。
ビタミンCは熱に弱いのですが、ピーマンやパプリカのビタミンCは加熱しても分解されにくいので、炒めものにも適していますし、血管を丈夫にするビタミンPも含まれています。
また、ピーマンの青臭さの成分は「ピラジン」と呼ばれる栄養素で、血液をさらさらにする作法があるため、
血栓予防に効果を発揮し、脳梗塞や心筋梗塞の予防や改善に有効です。

おいしいピーマンの選び方は、色が均一に濃く、ハリとツヤのあるもの。切り口が新鮮なものがいいでしょう。
保存は、穴のあいたポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室(8~10℃)で保存しましょう。
あまり低すぎると低温障害を起こします。