Column

第5回 におい

 「におい」とひとことで言ってもそれが持つ意味は様々な側面を持っています。
「大好きなお花の匂い(におい)」「ガーリックのニオイがしてお腹がすいてきた」などはポジティブな意味合いで使わる一方、「臭い(におい)」や「悪臭」と表記されるとネガティブな感情を思い出します。どちらもひとの五感の中の嗅覚が反応して感じていることでありながら、育ってきた環境・国や文化によって、同じにおいから感じる想いや感情も異なってくるので、「におい/香り」のビジネスというのはとても繊細で難しいものだと思います。
 先日、“「隣の家の柔軟剤の香りが強くて頭痛がする」「香りで気持ちが悪くなった」・・など洗濯柔軟剤の過度な使用で苦情相談が殺到 国民生活センターが注意”というニュースがあり、ついにきたなーと思ってしまいました。ここ数年、○○の香り付きと謳った洗剤やシャンプーなどの商品が本当に増えています。10数年前、日本では無香が好まれる傾向にありました。香りは嗜好性が強いため、極端に言うと99人が好きでも1人が苦手と感じられるなら、無香であるほうが良い、と。特に日本人は欧米諸国に比べ香りに敏感なようです。なので10年前、アメリカへ留学したときに現地の学生たちが使っていた洗剤、特に柔軟剤の香りに軽いカルチャーショックを覚えたことを今でも覚えています。それは寮の中にあるコインランドリーに近づくにつれ香ってきたり、誰かが洗濯を終え取り込んできたものから香ってきたり。言葉はなくても「私、いま洗濯してきました!」というのがよくわかったものです。

夜桜@中目黒

たんぽぽ@実家近くの川沿い

紫陽花@鎌倉